感情的になった子供との関わるコツ

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子供が感情的になったとき、どうすれば良いのでしょうか?

それは、親に与えられた最大の権利のところで説明しました。

「そうかそうか」と言いながら、子供の心が落ち着くまでただ抱きしめれば良いということです。

それを実践するときに、失敗しやすいポイントがありますので、説明します。

正式な名称は知りませんが、名前をつけるとしたら、少し長いですが、「同じことを言えなかったら負けゲーム」って感じの子供の遊びがあります。

A : 「あっ、あれは何?」

B : 「あっ、あれは何?」

A : 「お前の頭に何か付いてる!」

B : 「お前の頭に何か付いてる!」

A : 「いやぁ~、お前のかあちゃん出ベソ!」

B : 「いやぁ~、お前のかあちゃん出ベソ!」

A : 「はい、お前の負け!」

B : 「何でやねん!?」

A : 「はい、俺の勝ち!」

B : 「あっ!?」

 

そんな感じでBが負けてしまうというのが、オーソドックスな流れです。

大して面白くはないのですが、でも、誰もが1度はやったことがあるのではないでしょうか?

この例では、もともとゲームが持つ「勝ち負けを決める」という枠組みがあったから、Bさんは、Aさんの「はい、お前の負け!」という言葉に素の反応をしてしまいゲームに負けてしまいました。

 

漫才においても、ツッコミ役の放つどんな言葉も、ボケ役は、その言葉に含まれる枠組みから外れたところで、言葉を返していきます。

漫才をやるときは台本があるでしょうが、台本がなくても、漫才のボケとツッコミは、同じようなやり取りをして、ボケ役はツッコミ役の吐く言葉を交わし続けると思います。

バラエティ番組のことを思い出せば、それがどういうことなのかは、何となく想像していただけると思います。

素の自分として反応していては、漫才コンビやバラエティ番組は成り立ちません。

 

さて、子供とのやり取りのことです。

「子供がおもちゃを買って!」とおもちゃ屋の床に寝転がって泣き叫んだとします。

ここで、「買う」「買わない」の話をしたら、ゲームは親の負けです。

とりあえず、抱き上げ、安全体勢をとります。(親に与えられた最大の権利を参照)

はじめは、

  • 「そうかそうか、おもちゃを買って欲しかったんだね・・・」
  • 「そうかそうか、おもちゃを買って欲しかったのに、買ってもらえなくて悲しいんだね・・・」

 

とか言って、子供の気持ちを代弁してあげます。

  • 「でも、今日は、買ってあげられないからね・・・」

 

ということも伝えます。

すると、また、子供の感情が高ぶり、あることないこと叫び始めるかもしれません。

ここからが、「子供の言うことを真に受けたら負けゲーム」の始まりです。

 

子供 : 「お父ちゃんのバカ!」

父親 :「そうかそうか、おもちゃ買ってもらえなくて、お父ちゃんのこと怒ってるんだね」

子供 :「もう、お父ちゃんなんかイラナイ!」

父親 :「そうかそうか、本当に買って欲しかったんだね・・」

子供 :「お父ちゃんが、悪いんだ!」

父親 :「ごめんごめん、おもちゃ、買ってあげられなくて、ごめんね・・」

子供 :「○○君は買ってもらったんだ!何で、僕は買ってもらえないの!?」

父親 :「そうか、○○君が買ってもらったから、お前も買ってもらいたかったんだね・・、そうかそうか・・」

 

そんなやり取りを繰り返します。

あんまり細かいことを話さなくても、上のような意味で、子供に優しく「そうかそうか」ということばを返しながら、背中をトントンとしてあげていれば、子供の心は穏やかになり、やがて笑顔まで戻ってきます。

 

子供の口から、どんな言葉が出ても、「そうかそうか」と返します。

小さな子供が、適切な言葉だけを話せるはずはありません。

だから、子供は、本気で悪い言葉を使っているのではなく、何を言ったら良いかわからないから、苦し紛れに適当な言葉を口に出しているだけです。

例え「お父ちゃんなんか死んでしまえ!」なんて言ったとしても、その言葉に深い意味はありません。

そんな普通だったら言ってはいけない言葉を使うような悪い子供に育った訳でもありません。

「そんな子供に育てた覚えはありません!」とか「そしたら、○○君のところの子供になりなさい!」とか言いたくなる人もいるかもしれませんが、それを言うとゲームは親の負けで終わってしまいます。

あまり難しいことは考えずに、基本は「そうかそうか」と答えていれば良いのです。

 

日々、そんなやり取りを繰り返しているうちに、はじめは泣き止むまでに20分かかっていたとしても、その時間は次第に短くなっていきます。

そして、抱き上げるだけで、ほぼ泣き止んだ状態になるようになっていきます。

 

【補足 1 】この親がゲームを終わらせてしまいがちになる子供の言葉は、大抵の場合、親自身が子供の頃、自分の親から、強烈に浴びせ続けられてきたメッセージと類似する雰囲気を持つものであることが多いです。

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【補足 2 】

そして、もし、そんなやり取りの中で、「買ってあげても良いかな・・・」と思ったら、買ってあげてもかまわないと思います。

「(うるさいから)、買ってやるからギャーギャー泣くな!!」というのとは、子供にとっての意味はずいぶんと違います。

【補足 3 】
カウンセリングでも、カウンセラーは、会話というゲームを終わらせないように気を配ります。

そのためには、自分自身が反応しがちなポイントをきちんと認識しておく必要があります。

TA(交流分析)という考え方の中では、一般的に人が反応してしまいがちな言葉や状況があるとき、『その人は○○というゲームを持っている』と表現します。

(このとき使う「ゲーム」という言葉は、本文中で使ったゲームとは異なる意味です。詳しく知りたければ、『 TA TODAY 』という本がお勧めです。)

【補足 4 】
会話のキャッチボールで使うボールは2個 (サイト:私の理解した心の全て)でも、少し説明していますので、参考にしてください。

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