裏切り
親の『言葉と行動のアンマッチ』によって、親は、子供の気持ちを、知らず知らずの内に裏切ってしまうことがあります。
パターンとしては、次の2つがあると思っています。
- 「言っていること」と「伝えていること」が異なっている
- 途中で対処の方向性が変わる
「言っていること」と「伝えていること」が異なっている
たぶん、親が感情的になった時に、言ってしまいやすいところがある言葉だと思います。
例えば、次のような感じです。
- もう、好きにしなさい! ・・・ 私の言う通りにしなさい!
- もう、何も言わないから、自分で考えてやりなさい! ・・・ 考えないで、私の言った通りにしなさい!
- 怒らないから、黙っていないで思っていることを言いなさい! ・・・ 私の言っていることに従わないで、本当に思っていることを言ったら、ひどい目に合わせるから覚悟しなさい!
このような言葉を子供に投げかけてばかりいると、子供は相手の言葉を信じられなくなり、言葉の裏を探ってばかりいるような習慣を身に付けさせてしまう恐れがあると思います。
途中で対処の方向性が変わる
パターン的には、次のようなことになると思います。
- はじめは優しい振りをして近づいてくるのに、最後は、怒り出す
例えば、『子供は泣いていたら抱き上げれば良い』ということを実践しようとしたときに陥ることが多いようです。
はじめは、「よしよし、思ったようにできなくて辛いんだね・・・」と言ってあやします。
しかし、親の思うペースやタイミングで泣きやまないと、「これだけ一生懸命にあやしてあげているのに、どうして泣きやまないの!もう、知りません!勝手にしなさい!」と言ってしまう感じです。
この経験は、その子供の将来の人間不信につながると思います。
もしかしたら、このような対応をするくらいだったら、泣いている子供をそのまま放っておいた方が、まだ、ましかもしれないとさえ思うところがあります。
子供には、子供のペースや泣きやむタイミングがあります。
子供をあやすときのコツは、その時が訪れるまで、何も考えずに、あやすことだと思います。
そして、『他に何かをしなくても、それを続けているだけで、子供は機嫌良くなって泣き止む』ということを、ただ、信じることです。
慣れれば、他に何かをしたり考えたりしなくても良いので、こんなに楽なことはありませんよ。
経験的に、泣いている子供がギュッとしがみついてきたら、その時は近いと感じています。
ギュッとしがみつかれたら、親の気持ちも癒されます。
ちなみに大きくなった子供や大人がつらそうにしていた場合には、何の説教もアドバイスもせずに、ただ「そうかそうか・・」と言いながら相手の気持ちを聴いてあげると良いです。
これは、心を抱きしめているのと同じ意味があります。
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