最近、ふと思い出したことがあります。
私の母親は、頻繁に誰かしらの悪口を言っていました。
今から振り返ったとき、
それらの悪口の中で、強烈な暗示作用があったものがあります。
それは、よその親の悪口を聞かされることです。
その悪口は、大きく次の2つに分類されるかな・・・
- ニュースで報道される子供を虐待する親の悪口
- 近所の親の「子供との接し方」に対する悪口
大抵は、「子供に対して、そんなことをするなんて信じられない!」というものです。
母親が他人の悪口を言っているときに、「あんたが言うな!」と思たり言えたりすれば良かったのですが、小・中学校の頃の私には、母親に対する批判的な感情は、意識には上らなくなっていました。
幼い頃から、「母親が考えていることとは違うことを言うと、ひどい目にあわされる」と徹底的に経験してきたので、私の「母親の考えに疑問を持つ回路」が破壊されていたようです。
そんな心理状態だったからかもしれないのですが、私は、
「母親が他人を批判する」 = 「母親は、他人を批判するに値する立派な人」
というように思ってしまったようです。
そして、私は、「母親の子供で良かった」とずっと思っていました。
高校を卒業した頃から、母親に苛立ちを感じるようになっていったのですが、その理由を理解することはできませんでした。
母親が何かを話すと、ものすごくイライラしたのです。
でも、頭では、「自分の母親は、良い母親」、「自分の家庭は恵まれた家庭」と信じ切っていたので、「母親に対して意味もなくイライラするのは、自分の心に問題があるからだ」と、自分の心を責めてしまい、気持ちは沈み込んでいきました。
「普通の家庭、むしろ、恵まれた家庭で、大切に育てられたのに、どうしてこんなに苦しいんだろう・・・」と、自分の心に苦しみの原因を求め続けていました。
そして、自分の心を、普通の心に変えることが、自分の苦しさを解決する道だと考えていました。
そんな洗脳が解けたのは20代後半でした。
私の場合は、自分の内側に向かいましたが、親をモデリングすることによって、原因を外側にばかり求めるようになる人もいるかもしれません。
子供に対して悪口(愚痴)を言う影響には、この他にも、次のようなことも考えられます。
母親(父親)が父親(母親)の悪口(愚痴)を言うのは、子供の逃げ場を奪うことになる
これらを踏まえると、
と、総じることが出来そうです。
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