心を楽にするために振り返る子育て

正しく悩む為に

心の歴史-開放編

自分の心の流れが、少しだけでも良い方向へ動き出すことが、とても大切な事だったように思います。

そして、その緩やかな流れは、川の上流に降った雨が海にたどり着くように、その緩やかな変化の積み重ねを意識することができなくても、きっと、「本当の自分」に導いてくれると思います。

その為に、私にとって一番大切だったことは、「自分の感情を受け入れる」ということだったように思います。

自分の感情を「嫌な感情」だと感じてしまうと、そんな嫌な感情を抱く自分を責めてしまったり、人によっては、その感情を映し出すきっかけになった他人を責めてしまったりしてしまいがちな気がします。

私が苦しんでいた時は、「自分は、どうしてこう感じてしまうのだろう・・・」とか「自分は、何で他の人と同じように感じられないのだろう・・・」と思ってしまうことが多くありました。

でも、今から思えば、原因を探して解決しようとしているつもりでしたが、実は、「こう感じてしまう自分はダメだ!」「人と同じように感じない自分はダメだ!」と、ただ自分を責めているに過ぎなかったと思います。

自分にとって好ましくないと感じる感情を、否定するのではなく、肯定し、そう感じる自分の心の背景を理解しようとすることが、大切だと思います。

もう少し具体的に言うと、「~~~を~~~と思っていたら、そう感じてしまっても仕方ないよねぇ~」と、自分にねぎらいの言葉をかけてあげることだと思います。

うまい例ではありませんが、「数学のテストで100点をとらなければ生る価値が無い」と思い込んでいたら、40点なんて点をとってしまったら、とてもショックを受けてしまうだろうと思います。

また、40点以上の点数がとれなくなってしまったら、死にたくなってしまうかもしれません。

ただ、実際の生活の中では、この部分は本人にとっては、とても当たり前の事になってしまっていることが多いので、自分ひとりの力で気付くことは、もしかしたら、難しいことかもしれません。

その為には、他の人に相談することは、とても大切なことだろうと思います。

そして、カウンセラーによるカウンセリングを受けることも、きっと、その助けになると思います。

「どうして、100点を取らなければ生きる価値は無いの?」

その理由は、父親に褒めてもらいたかったからなのかもしれません。

もしそうだとしたら、100点をとっても、父親に褒めてもらえなかったら、その人の本当に欲しいものは手に入らないのです。

「自分が本当に手に入れたいものは何なのか?」

悩みの中に迷い込んで抜け出せないように感じた時、先を急ぐことは少しの間お休みにして自分が無意識に否定してしまっている自分の感情をもう一度見つめなおし、その感情を大切に扱おうとすることは、それに気付くヒントを与えてくれるかもしれません。

そして、自分の感情を肯定し始めた時、私の悩みの80%は解決していたような気がします。

【おわり】

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