インナーチャイルド・ヒーリング
インナーチャイルド・ヒーリング(インナーチャイルドの癒し)という手法(考え方)があります。
これは、主に、自分自身の心を癒すために活用されますが、子育てにも、とても役立ちます。
大切な考え方ですので、過去の投稿なども引用しながら、整理しておきたいと思います。
問題意識の方向性
現代社会においては、自殺・引きこもりやニート、理解出来ない犯罪の増加、うつの増加など、心の様々な問題が様々な形となって顕在化しています。
成人が抱える心の問題は、個人の資質・生活環境・脳の働きなどに原因があると一般的に認識されています。
日本政府も改善に取り組みますが、全く好転する気配はありません。
なぜ良くなる方向に向かわないのでしょう?
それは、現在、一般的になっている考え方が的外れだからです。
それらの『心の問題』は、本当に個人の問題なのでしょうか?
答えは、No です。
それらのほとんどは、社会の問題や家庭の問題が、個人に投影されてしまっているのであって、個人だけの問題では無いのです。
にもかかわらず、現代の日本社会では、
- 親が子供に暴力を振るうのは親の問題
- 子供が問題行動をとるのは子供の問題
というように個人の問題として結論づけ、それ以上の理解を拒絶し、思考が停止させてしまう傾向があります。
- 個人が抱える様々な事情を理解しようとせず、
- 「その人こそが問題の本質だ」と考え、その人を毛嫌いしたり、変わることや改心することを要求したりし、
- それでも変わらない場合は、罰を与えることで無理やり変えさせようとする
そのようなことでは、本当の問題は理解できませんし、理解出来ないのですから当然解決することもできません。
当サイト『子育てと解釈』では、家庭における親子関係に焦点を当てて説明しています。
(社会の問題については、関連サイト『これからの社会』で、説明する予定です。)
間接的な原因ではなく、根本原因に意識を向ける
自殺・引きこもりやニート、理解出来ない犯罪の増加、うつの増加など、心の様々な問題の間接的な原因は、今の社会で一般的に言われているような事でしょう。
しかし、それらは間接的な原因であって、直接的な原因(根本原因)ではありません。
それらの根本的な原因のほとんどは、子供の頃の親との関わりの中にあります。
(ここでは、詳細の説明は省略します。)
インナーチャイルド・ヒーリングのことが分かれば、子供が成人になった時に、子供を苦しめるような心の傷を負わせない関わり方が理解できるはずです。
このような説明を読むと、自分の心の問題を解決できないことを、過去や親や社会にのせいにして逃げているだけだと、拒否反応を示す人がいます。
そう思うときは、次のような視点も持ってみて下さい。
- 親・過去にその人に関わった当事者・社会は、その責任を苦しむ人たちに責任転嫁して逃げている
1つの事柄は、少なくとも2つ以上の視点から理解することができます。
一つの側面からしか理解できなくなってしまった思考を、別の側面からも理解できる状態へと柔らかくなることは、心が関わる問題は改善する助けになるでしょう。
インナーチャイルド・ヒーリングを知ると、現代の日本人が、これまで見ないようにしてきた別の側面があったことを思い出させてくれるはずです。
ある解釈が正しいかどうかを決めることは、ある解釈を理解した後にしかできません。
ある解釈を理解する前に否定するのは、その解釈を拒否しているのではなく、それを理解することを拒否しているのです。
それは、防衛機制の働きによって、無意識が自分にそれを理解させないようにすることで、自分の心を守ってくれていると表現することもできます。
- いったい何から守ってくれているの?
- どうしてそれが守ることになるの?
インナーチャイルド・ヒーリングを理解することは、きっと、その答えに導いてくれるはずです。