心を楽にするために振り返る子育て

失せモノ探し

回想と解釈

我が家の子供たちは、幼稚園を卒園する位まで、しょっちゅう「○○が無くなったぁ~!」と、親に泣きついてきていました。

(無くすのは、大抵、家の中だったのですが・・・)

あまりにも泣いてうるさいので、親が中心になって捜すことになってしまってました。

今は、2人とも小学校に入学して、「○○が無くなったぁ~!」と泣き叫ぶのは、どうやら治まったようですが、2人揃って幼稚園だった頃は、それぞれがそれぞれにモノを無くすので、毎日毎日一日中モノ探しをしてヘトヘトになっていたような印象があります。

たぶん、どこの家庭でも同じような感じじゃないかな?

これに対処するとき、次の2つの考え方は有効だったと思います。

  • 共に良く過ごす
  • そうかそうかと抱きしめる

子供が小さいときは、親がそれを見つけ出さなければ、見つかることは少なかったです。

だから、そうかそうかと抱きしめる対応を中心に、子供が泣いているときには

  • 「○○がなくなったと思ったら悲しいね・・、よしよし。でも、きっと、あるからね・・・」

と抱き上げたりして、主に親がそれを捜していました。

やがて、子供が大きくなるに連れて、子供は無くしたモノを自分で見つけ出せるようになってきます。

この時期の対応の焦点は、「モノを探し出す」ということよりも、子供の気持ちがものを探せる状態にあるかというところに移ります。

はじめは、そうかそうかと抱きしめる対応をして、子供の気持ちが治まってきたら、「どこにあると思う?」と聞いてみます。

「▲▲にあると思う」、子供が言うと、子供と一緒にそこへに行ってみます。

子供も、そこはもう探していることが多いので、そこで失せモノが見つからないこともしばしばです。

私が「無いねぇ~」と子供に言うと、「ここにあったの!」と子供が私に向かって怒ってきます。

「そうだね、ここにあったんだよね。ここに無いなんて不思議だね・・・」

「不思議じゃない!ここにあったの!」子供は相変わらず八つ当たりしてきます。

子供も、そこにそれが無いことは分かっています。

でも、気持ちが治まらない、それだけなのです。

だから、モノを探すことよりも「そこにあったのに無くなっている」という子供の気持ち寄り添うようにします。

「そうだね、ここにあったんだよね。ゴメンゴメン・・・」と言いながらちょっと抱き上げてやります。

しばらくして、子供の様子が落ち着いてきたら、「ここに無かったら、どこにあるだろうね・・?」と聞いたり、ちょっと親が思う付く場所を探してみることを提案したりしてみます。

やがて、子供は「◎◎にあるかも・・・」と言います。

「じゃぁ、そこを見に行ってみよう!」

次の場所でも同じような対応をします。

さっき探した同じところを探すと言っても、「じゃぁ~行ってみようか・・・」と付いて行って「あるかなぁ~」と一緒に探す振りをして、前に書いたような対応をします。(「そこはさっき探したでしょ!」などとは、決して言いません。)

この対応のポイントは「つらい気持ちの子供を一人にしない」ということです。

そんなことをしているうちに、やがて、子供は、自分でモノを見つけ出します。

このようなやり取りを、モノが無くなる都度繰り返してあげると、子供は「(優しくしてもらって気持ちを落ち着けば、)つらい気持ちのままじゃなくても、自分の力でモノを見つけられる」、簡単に書くと「モノ探しはつらいことではない」といったことを、自分の無意識に刻み込んでいくのだと思います。

この対応のネックは時間がとられることですが、

  • 抱き上げる
  • 不思議がる
  • 子供の提案に、「それはいい考えだ!」と同意する

ということを繰り返すだけです。

「ものを見つけ出さなければ、泣きわめいてうるさい子供から解放されない」と必死にモノを探すのに比べたら、かなり楽です。(一緒に不思議がってあげているときの、子供の反応を見ていると、結構可愛い一面が垣間見られたりもします。)

【 参 考 】 : 感情的になった子供との関わるコツ

今から思えば、そのような対応は『共によく過ごす』ということの実践になっていたのだと思います。

子供を一人にして、がモノを探すことに必死になっていては、たとえ最終的にモノが見つかったとしても、モノが見つかるまでの間は子供悲しくなった心置き去りになってしまいます

子供に自力でモノを探すことを求めても、子供悲しい気持ちのまま一人ぼっちです。(静かに要求しても同じですし、強い口調で強要すれば余計に悲しい気持ちを増幅させてしまいます。)

子供が、このような習慣を身につけてしまえば、

  • つらいときは、一人孤独に過ごす
  • つらいことは、一人孤独に解決する

といった傾向を持った大人になると思っています。

逆に、穏やかな気持ちが回復できるように関わってもらえた子供は、ピンチに陥っても、孤独を感じることなく、たくさんの人の力を借りて乗り越えることが出来る大人になるのだと思います。

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