前回の投稿では、親のしつけによって当事者である子供(叱られる子供)が受けるかもしれない影響について説明しました。
今回は、その続きということで、当事者ではない子供(叱られる様子を見ている子供)が受けるかもしれない影響について説明します。
以下の図では、姉と弟という関係で表現しています。
ですが、どちらが上か下かというよりは、親から頻繁に怒られる子供 と そうでない子供というように理解して下さい。
兄弟(以下、「当事者の子供」と記述)が、親から厳しく責め立てられる状況を目の当たりにする他の兄弟たち(以下、「目撃者の子供」と記述)は、ものすごく嫌な気持ちになります。
ですから、「自分は、あのように親から責められたくない・・・」と願うのは当然です。
そこで目撃者の子供は、無意識に親の作った掟に沿うように考えたり行動したりするようになります。
そんな子供は、親から見れば、「あまりストレスを感じさせられない扱いやすい子」です。
しかし、これは、見方を変えると
- 何かをする前に自主規制する子供(我慢させられなさそうなこと/親が喜びそうなことを選んで行動する子供)
と理解することができます。
これに対して、当事者の子供は、
- 何かをしようと意思を表明した後、何かをやってしまった後に、親から規制される子供
と理解することができます。
つまり、
- 『自分の本当の気持を我慢する苦しみのようなものを抱えている』
という点では同じなのです。
兄弟はお互いのことを、それぞれの視点で羨ましいと思ってしまいます。
- 何も我慢せずに、自分のやりたいようにしていることが羨ましい(本人は、いちいち親から批判・否定されて苦しい)
- 親に怒られずに自分がやりたいことをさせてもらっているように見えて羨ましい(本人は、本当にやりたい事はしていない欲求不満感で苦しい)
子供たちが、このようなお互いの気持ちに気付けないまま成長すると、大人になった時に仲の悪い兄弟になってしまう可能性があります。
ただ、子供の頃に、お互いの不満を分かり合うことは難しいことです。
むしろ、子供たちは、別の兄弟が、親から怒られそうなことをすると、お互いに
- 親が言いそうなことに基づいた指摘や批判をしたり
- 親が言いそうなことに基づいて、「○○した方が良い」「○○しない方が良い」とアドバイスしたり
し合うような傾向が出てくるのは、自然な流れのようです。
そこで、私は、自分たちの子供たちが、大人になってからも、助けあいながら仲良くやっていけるように願いつつ、気をつけていることがあります。
子供たちが、親から言われそうなことを他の兄弟に言っいることに気づいたら、次のように声をかけるようにしています。
- 「それを言うのは、親の仕事(大人の仕事)。だから、お前は言わなくていいの」
- 「お前は、お兄ちゃん(お弟)の味方をしてあげなさい」
この対処に効果があるかどうかはわかりません。
良い効果があるのか、悪い効果があるのかもわかりません。
でも、とりあえず、今は、そのように対処しています。
(彼らが大人になった時、このブログで報告します)
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